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デザイン思考・UI・UX         研修参加者の声

こんにちは!
チーム愛媛DX推進支援センター長の渡部久美子です。

2023年度のベースアップ研修(※)では、前回の記事でご紹介した【官民共創分野】のほかに、前田専門官が担当する【デザイン思考分野】でも全4回のプログラムを実施しました。

「ユーザー本位」「サービスデザイン」といった思考の大切さをお伝えしていく中で、参加者の方からは「デザインに対する考え方が変わった」「今後の業務に取り入れたい」などの前向きな感想を多数いただきました。

今回の記事では、これまでのデザイン思考分野の研修のポイントを振り返りつつ、アンケートに寄せられたリアルな感想についてもご紹介していきたいと思います。


(※)ベースアップ研修とは
チーム愛媛DXでは、市町の多様なニーズに応えるために
・ボトムアップ
・ベースアップ
・スキルアップ
・個別対応
の計4ステップで研修を展開しています。
2023年度のベースアップ研修は【官民共創】【デザイン思考】の2分野でオンライン開催するもので、DX推進の機運醸成や認識の共有を目的としています。

【デザイン思考分野】前田専門官の活動はこちらの記事でもご紹介しています

アイデア出しの重要性

第1回のテーマは「クリエイティブ行政宣言~アイデアを出せる組織へ!アイデア出しの考え方とフレームワーク~」です。

「まずはアイデア出しの時間をスケジューリングしましょう!」と前田専門官。

同僚と意見を出し合ったり、白紙に書きなぐったり、部下にその時間を与えたり…と、日常的な業務としてアイデア出しに取り組む重要性をお伝えしました。

「ネガティブなリアクション禁止」等の注意点のほか、多角的な思考や行動の具体化に役立つような手法も解説し、参加者の方からは「もっと気軽にアイデア出しの会議をしていきたい」などの感想を多くいただきました。

【参加者の感想より】
・アイデア出しに苦手意識があり、受講しました。方法をいくつかご紹介いただいたので、その時々に応じて使い分けていきたいです。
・これからは、アイデア出しの時間をスケジューリングするようにしようと思います!
・アイデア出しの際は、きちんと目的を設定した上で進めていきたいです。

第2回目の研修は、「具体的にカスタマージャーニーを作ってみよう」をテーマに開催。

ユーザーの行動パターンを可視化し、思考や感情も踏まえて分析するためのステップを分かりやすく解説しました。

【参加者の感想より】
・ユーザーにどういった行動をしてもらいたいかを考えてデザインしていきたい。
・まずは課内のHPから見直していきたいと思います。

すぐに取り入れたい!

第3回「ユーザー本位のチラシ作成ワークショップ」、第4回「Webやチラシからサービスデザインを学ぶ」では、実際にあるチラシやWebサイトを参考に「ユーザーを引き付ける」デザインのポイントを解説しました。

外部ゲストとして、越前市役所の波多野翼氏(第3回)と株式会社FIVESHIFT 代表取締役の山本皓一朗氏(第4回)もお招きし、新規事業を実現させるためのマインドや、「売れる」「売れない」サイトの違い等についてお話いただきました。

既存サイトを例にした実務的な話題も多く盛り込まれ、参加者の方からは「今日から取り入れたい」「何をどうすれば良いのかが分かった」などの感想をいただきました。

【参加者の感想より】
・センスがないのではなく、良いデザインをよく知らないのだなと思いました。作り方のルールについて、今後の業務で活用していきたいです。
・「受け手が欲しい情報」や「発信者が伝えたい情報」をどのように絞っていくのかという手法を学べました。
・これまでSNSでの募集は過去の内容を上書きしていました。今後は文字や色の置き方を変更してみようと思います。

課題の解決に向けて

研修に対する全体的な満足度(5段階)をアンケートでたずねたところ、各回90%以上の方が「満足」「やや満足」と答え、意識の変化(4段階)については全員の方から「非常に変わった」「少し変わった」との回答をいただきました。

また、アンケートの感想欄には、DX推進の最前線で担当者が感じる現状についても多くのご意見をいただきました。

【参加者の感想より】
・私も含めてですが、職員には「DXは面倒なもの」という認識が強いです。便利だろうと感じていても、初期導入時の負担が大きく、導入に至っていないことが多いように思います。
・DXを推進するなかで、地域や庁内業務に存在する課題を構造的にとらえる機会が増えました。同時に、職員や地域の方々などのステークホルダーが「個別最適」に動いている現状も気になっています。

研修によって「自分には何ができるか」という気づきを得て、難しい現状を前にしても「工夫していきたい」といった前向きなご意見も多数いただきました。

【参加者の感想より】
・一緒に働くメンバーとアイデアを出し、思考を開示していくことで、色々と上手く進められるように思いました。
・課題を共有するためのコミュニケーションの必要性を感じました。内部での巻き込み方を工夫したいと思います。
・構造を可視化することで思考が整理できると分かりました。今までは「こんな感じでいいかな」というイメージ先行でしたが、面倒でもフローやサイトマップなどを作っていくことがいちばんの近道だと感じました。

「ユーザー本位」「サービスデザイン」といった考え方は、DXに限らず、あらゆる業務やサービスにとって基礎となる重要な視点・思考です。

行政サービス全体の基礎としてデザイン思考が組み込まれ、日常のあらゆる業務で機能していくためにも、“担当だから”“担当ではないから”と、業務内容や所属で切り分けるのではなく、組織全体で「ユーザー本位の思考」を基礎とした事業推進が行われることが求められています。

チーム愛媛DX推進支援センター長 渡部久美子🌻