何度だっていうよ。”研修”じゃなくて”キャンプ”~南予キャンプ 八幡浜編~
推進会議事務局の鎌倉です。
宇和島市での南予キャンプの記事でも匂わせておりましたが、今回は八幡浜市でキャンプ企画を実施しました!
愛媛県における東予・中予・南予の概念について、なぜ南予地域でキャンプを行うのかについては、上のリンクからぜひ前回記事をご覧ください。
今回のメインターゲットは八幡浜市・大洲市・西予市・内子町・伊方町の職員の皆さんです!
【企画段階】
前回の南予キャンプ同様、メインターゲットとなる自治体のDX推進担当部署の方にお時間をいただき、DX推進支援センターと事務局でヒアリングを実施しました。
前回から引き続き、南予キャンプの大きなテーマとして「DX推進担当部署以外への波及」があり、皆さんにどのような内容であれば原課の職員を誘いやすいか、参加させたいかを主にお聞きしました!
率直にテーマ設定が難しい…という声もありましたが、
職員にこのままではヤバい、という危機感を持ってほしい(現状を打破する手段としてのデジタル技術があることを実感してほしい)
DXの背景を理解した上で、しっかり自分事化してほしい。業務改善に取り組んでほしい。
ペーパーレス化に興味がある
窓口系の部署が業務改善の意識を持ってくれると大きな効果があがるのでは…
など様々な意見をいただきました。
また、渡部センター長の磐梯町におけるパートナー「磐梯町デジタル変革戦略室 小野室長」が前日に西予市を訪問するという運命的タイミングの合致により、小野室長による特別講演を実施できる運びとなりました!(これは、様々なプレイヤーに関わっていただき、チーム愛媛の取組みの広がりを作っていきたい、というセンター長の熱い思いがあって実現した企画でもあります。)
これらを踏まえて作成したプログラムはこちら!
実際の会場の様子なども交えて、内容をお伝えします。
【午前の部】「チーム愛媛のDX」について&「先進自治体の職員がホンネでトーク」
まずは菅原統括よりチーム愛媛の沿革と今後の方針についてのお話。
異動が常の行政にとっては『なぜ私たちはここにいるのか』を常に問いかけ続けることが重要で、今までの沿革(思い)を理解した上で、次の方針を全員で作って行きましょう、という強いメッセージが届けられました。名指しでの観客イジリも今までの関係性があってこそ!
そして磐梯町のCDOも務める菅原当統括からの紹介(tee up)と
磐梯町の地域プロジェクトマネージャーも務める渡部センター長からの紹介(show up)を経て、小野室長の登場です!
小野室長には最前線で活動する現場の自治体職員の目線で、磐梯町のdXの取組みについて講演していただきました。(実はチーム愛媛のDXには磐梯町の取組みが色濃く影響しています。)
(自称)反デジタル派の職員が語る“ホンネ”の話ということで、磐梯町における成功例も失敗例も隠すことなく紹介していただきました!
何のためにデジタル化するのか、それがどのような価値を生み出すのかをしっかり押さえていること、既存の仕組みを壊していく覚悟(dXのdはdestructionのd!)があるからこその先進自治体なのだと感じました!
加えて小野室長の人間力もひしひしと伝わってきて、最後は自分の「やる気」と「仲間を増やしていくこと」が重要であるというメッセージが、説得力を持って多くの職員に届いたのではないかと思います。
他部署へのdXの機運醸成についても、小野室長が「トップダウンだけでなく、原課に飛び込んでいって一緒にやっていこうぜ!という雰囲気を作ることで進めてきた」という話を聞き、小手先や理屈ではない部分が本質なのかな、と個人的に痛感しました。
最後はサプライズで八幡浜市のちゃんぽんPRキャラクター「はまぽん」が登場し、感謝の品(八幡浜ちゃんぽんのカップ麺)をプレゼント!
実は今年度実施するチーム愛媛の合同視察でも小野室長にお世話になります。(合同視察とは?気になる方は今後の記事投稿をお待ちください!)
チーム愛媛と磐梯町、今後も交流を続けていけるといいなと思う次第です!(そして暗躍するセンター長の姿が見えます)
【午後の部】「まずはここから!業務改善への第一歩」
午後は官民共創分野:小田専門官とシステム・情報セキュリティ分野:山形専門官のコラボレーション企画、業務改善に関する講座とワークショップの組み合わせをお届けしました!
参加職員については、市町混合かつ類似の部署を集め、同じ役場の上下関係が発生しないようにと、心理的安全性まで配慮して10グループに班分けしました!
更にニックネームで呼び合うなどのルール作り、グループ内のコミュニケーションを促すアイスブレイクを経て、会場のいい雰囲気が仕上がりました。
まずは小田専門官から、そもそも業務効率化は必要か?という問いかけから。
時代が変化していくなかで、職員が行いたい業務の理想を描き、地域にどのような価値を提供できるのか考えていきましょう、というお話。
そしてBPRと業務改善は異なるものですよ!という点、ここを同一視している自治体が多いのではという専門官の感触もあり、しっかりインプットしていきます。
BPRはトップ層の仕事であり、現場でやることではないんじゃあ!というメッセージもしっかり届きました!
そして山形専門官のターン!
ということで、皆さんでカレーライスを作ります。(キャンプとの親和性抜群ですね)
加齢大好さんという架空の人物になりきり、各グループ内で理想のカレーと提供する目的を設定します。(業務におけるTo Beにあたる部分)
理想のカレー像を設定したら、現状のカレー(業務におけるAs Isにあたる部分)と比較して問題点と課題点をディスカッションして整理していきます。この工程は慣れていないと難しく、問題と課題の整理が上手くできなかったり、問題点の粒度が細かすぎるなど、次へ活かせる反省点も生まれました。
皆さんどのような理想のカレーを設定したのかご紹介します
クレイジーな発想をした人が偉いという山形専門官の言葉にまじめに従い、皆さんぶっ飛んだカレーを描いてくれました。
この体験を自分たちの本来業務に持ち帰っていただきたいのはもちろんのこと、全体を通して楽しい時間を過ごせ、個性的な職員の発見にもつながり、有意義な時間になったのではと思います!
最後は恒例の集合写真!
今回は午前、午後ともに50名以上の職員、様々な部署の方に参加いただき感謝感激です!
私個人としても、各市町の担当部署と一緒にチーム愛媛のDXを盛り上げている感覚を得ることができました。
共創の土台として行政の研修らしくない、楽しくて、熱くなれて、同じ釜の飯を食べるような研修会を目指して開催される「キャンプ」
今回で南予地域における2回の試行が終了しました。
エリアを絞り、開催地を移したことで、今まで直接の交流が難しかった職員にも参加いただけたり、研修そのものを喜んでいただけたり、前向きな実感を得ることができました。
初の試みで、参加者全員が満足できた訳ではないと思いますが、これからも何度だって「キャンプ」を開催していけるよう、事務局としてチーム愛媛DX推進支援センター、そして市・町の職員と手を取り合っていきたいです!(キャンプの開催が目的にはならないように笑)
次は全市町が対象の「サマーキャンプ」を8月末に開催します。引き続き記事でレポート予定ですのでお楽しみに!