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認識共有と機運醸成は、オンライン研修の掛け算で


みなさん、こんにちは!
高度デジタル人材シェアリング業務 チーム愛媛DX推進支援センター
センター長の渡部久美子です。

先日より、1年間の中で取り組んでいる、シェアリング業務の中身をご紹介させていただいております。

本noteでは、手順書や計画書では読み取ることができない「現場の中身」を生々しく共有することで、現場を担当されているみなさまのお役に立てればと思い、現場での話がメインです!

そんなシェアリング業務のもう一つの現場が、「オンライン研修・アーカイブ研修」です。

オンライン研修・・・オンラインで専門官と市町職員の方々を繋ぎ、ライブ形式で行う研修形式のこと。研修中にSlidoやチャットを使い質疑ができ、講義後は直接会話形式での質疑応答を行うことができます。

アーカイブ研修・・・予め録画した研修動画を限定公開のYouTubeに登録し、20市町の全職員向けに提供する研修形式のこと。職員の方々は、自分の時間で再生し学ぶことができ、分からない部分などは繰り返し再生して学ぶことができます。

高度デジタル人材シェアリング業務
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今回は、赤枠内・アーカイブ研修とオンライン研修についてのお話。

オンライン研修・アーカイブ研修の目的

オンライン研修・アーカイブ研修の目的は、ずばり「認識共有と機運醸成」です。
センター長としての私の主観も含んでの話になりますが、DXの推進において最も重要な基盤は「認識共有と機運醸成」にあると思っています。

その理由は、まさに現場の方々とお話しをした際、
「異動したばかりで、DXとは何かがよくわからない」
「主担当だけ理解が進んでいて、周りの理解がまだ追いついていない」
「周りの理解が追いついていないために、周りの力を借りることが難しい」

等々、DXに関する理解や、庁舎内での機運に悩まれているお話を多くお聞きし、まさに現場の課題と解決の両面において、認識共有と機運醸成が重要であると再認識をしました。

どの業界、どの事業でも言われる言葉ですが、「相手との共通言語を持つこと」
この事は、DXという事業推進も同じであり、カタカナ語の理解、言葉の意味、目的・目標の再確認を行う事で、DXの主担当のみならず庁舎内の他課の力を借り、そしてチームとして前進していくために必要な習得であると考えます。

そのため、私たちは「認識共有・機運醸成」を目的とした研修プログラムを提供することとなりました。

オンライン研修の方法

「認識共有・機運醸成」を行うためのオンライン研修の方法を考える上で、大事にしたポイントは2つです。

1、DXの主担当が積極的に学ぶことができること
2、DX部門以外の庁舎内の職員の方々も学ぶことができること

このポイントを元に考えた手法が、
1、オンラインによるライブ研修
2、限定YouTube公開によるアーカイブ研修
という、オンライン研修の掛け算(ライブ研修×アーカイブ研修)です。

書かずとも・・・といったことですが、積極的に学んでいただくためには、質疑応答ができ、その場でしか得られない集中した時間を作ること。
そして、誰しもが学べる状態とするには、時間や場所を選ばず、自分のリソースの中で選択し学ぶことができること
この事に力点をおいて研修プログラムを作成し、実施をいたしました。

研修の流れと形式

本研修は、まずアーカイブ研修を全市町の職員の方々向けに配信をさせていただきました。
シェアリング業務の5分野の専門官によって、1分野2講座を準備いただき、1講座30分〜1時間の内容でお話をいただきました。

お話しいただいた内容は、「誰にでも理解できる基礎・基本的なこと」とし、各分野の特徴や言葉の定義、事例の紹介などをお話しいただきました。

山形専門官・アーカイブ研修
自治体✖︎デジタルってなんだ?
下山専門官・アーカイブ研修
データの力を業務の味方に!
前田専門官・アーカイブ研修
行政の「サービスデザイン」について
藤田専門官・アーカイブ研修
マーケティングとは?、顧客を知る
小田専門官・アーカイブ研修
いま、なぜ官民共創なのか

ここでの反省点は、展開方法です。

展開方法は、推進会議で運用しているTeamsと推進会議から別途メール等を使って展開をいただきました。展開方法自体には問題はありませんでしたが、展開を受け取ったDX推進の担当から庁舎内の職員さんへの展開が、DX推進の担当の負荷となってしまいました。

また、展開の「文面」にも改善できることが多くありました。職員本位で考えると、様々な研修の連絡を受け取り、インプット過多になっている方やDXへの興味関心がない方々もいらっしゃると思います。

そんな方々にも見ていただくためには、もっと「面白く」「興味が湧く」「わかりやすい」研修内容のアプローチができたと反省しています。
ここは、来期へ向けて改善して参ります!

そして、アーカイブ研修動画の配信後、ライブによるオンライン研修の実施を開始しました。

ライブ研修は、1ヶ月間で5分野(1分野1時間)の開催、同じ内容を3ヶ月間連続開催する形式で行いました。
また、5分野をシステムとデータ利活用・デザインと広報マーケティング・官民共創と3つのチームにわけ、同チームは同日・連続した時間で研修を行う形式にしました。

この形式にした理由は、職員の方々が事前に予定を把握し都合の良いタイミングで参加できるようにし、同日・連続した時間で研修が組まれていることにより、研修に集中して参加できるようにと考えたからです。

例)
9月20日 13:00~14:00 官民共創研修(小田専門官)

9月22日 13:00~14:00 システム・セキュリティ研修(山形専門官)
同日   14:00~15:00 データ利活用研修(下山専門官)

9月28日 13:00~14:00 デザイン・UI/UX研修(前田専門官)
同日   14:00~15:00 広報・マーケティング研修(藤田専門官)

小田専門官・オンライン研修
官民共創ステップ・バイ・ステップ
山形専門官・オンライン研修
デジタルって危ないんでしょう?
下山専門官・オンライン研修
バッドデータ供養寺
住職が教える表形式データ活用術
談)下山専門官袈裟姿がお似合いでした!
前田専門官・オンライン研修
行政の「サービスデザイン」について
藤田専門官・オンライン研修
行政だって、ターゲット絞っていいんです。

オンライン・アーカイブ研修の結果と次年度へ向けて

オンライン研修・アーカイブ研修受講後のアンケート結果から、本研修に対しての満足度を調査しました。

参加者された方のうち、170名の方からアンケート回答をいただき、
そのうち約8割の方が「満足した・やや満足した」とのご回答をいただきました。

アンケートで高評価をいただけたことは大変嬉しいことですが、来期へ向けての改善点を含めた想いを書きたいと思います。

先ほど、展開方法についての反省点を書きましたが、展開時期についても改善があると考えています。
今回、市町の方々への開催連絡が、研修開催の数週間前でした。この告知のタイミングが、遅すぎたということが反省点です。
現場を経験して学んだことが、研修やMTGの調整は、遅くとも1ヶ月前が良いことです。自治体の現場において、時間の調整をするのはとても大変なことであり、その時間軸についてを学ぶことができました。

そして、次年度へ向けて考えている事は、
職員本位の研修とするためには?」ということです。

こちらが一方的に研修プログラムを提供することは、あってはならないことであり、意味のない事だと考えています。
そして、「現場の声」「現場の考え・想い・展望」を汲み取り、設計することで、より効果的な研修プログラムを提供できると考えています。

そのため、推進会議では、次年度の研修プログラムをより効果的なものとするため、市町の職員の方からの立候補による「研修企画検討会」を開催する事としました。

研修企画検討会のメンバーは、推進会議事務局・市町の立候補者・DX推進支援センター長・専門官(オブザービング)です。

1月からディスカッションの時間を設け、今まさにTeamsやオンライン会議で様々な意見を出し合っています。

本検討会については、またゆっくり書きたいと思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!

執筆:チーム愛媛DX推進支援センター長 渡部久美子🌻




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